著者
土屋 光太郎 森 賢
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.225-230, 1998-10-31
参考文献数
11

本州南方沖よりダイオウイカ属の一種Architeuthis sp.の幼体が採集された。この個体は外套背長18 mmで, 全背面を赤色の大型色素胞に, 外部ほぼ全面を銀白色の組織によって覆われていた。外套膜は細長く, 後端に亜三角形の短い鰭を有し, 頭部は大きく, 太短い腕と弱い触腕を備える。既存の報告としてはタスマン海近海で採集された外套背長10 mmの稚仔と東部太平洋および大西洋から採集された50 mm前後の幼体2個体の報告があるが, タスマン海の標本についてはその同定が疑問視される。東部太平洋および大西洋から採集された個体に比べ, 今回の個体は腕が短い点が特徴的であるが, これが種による差なのか, 成長に伴う変化に大きく依存しているのか, 現段階では不明である。
著者
藤原 次男
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.19-24, 1977-05-15

マシジミの生殖期間は長期にわたるので発生時期の違いにより稚貝の成長の様子は非常に異なる。5月下旬に発生した稚貝の成長は次のようにまとめられる。1. 5月下旬に発生した稚貝はその年度内に生殖腺が成熟し, 満1年以内に成貝に成長する。2. 孵化直後のD型幼生は殻長0.18mmから0.22mmであり, 孵化後, 約10日間はほとんど成長しない。殻長約0.6mmに達すると水管が完成し, 殻長約1.6mmに達するころから泥中より水管を出し摂餌する。3. 稚貝の成長速度は一様でなく成長につれて変化し, 軟体部の形態変化と深く関係する。成長速度の変化点は殻長約0.6mm, 3mm, 10mmの時期であり, 殻長約0.6mmの時期に水管が完成し, 殻長約10mmの時期に生殖腺が成熟を始める。
著者
パナ ソムサク
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.108-115, 1987-07-15

タイ国ナコーンラッチャシマ州パクチョン産のHemiplecta distinctaのamatorial organ(恋愛腺とでも訳すべきか。恋矢腺に相当するとされる)について, その形態を観察し組織化学的ならびに微細構造の研究を行なった。この器官には, 多量の粘液を分泌する2種の粘液細胞がある。一つは中性ムコ多糖類を分泌し, 多数の粗面小胞体・ゴルジ体および遊離リボゾームが見られる顆粒分泌細胞(M1)で, 他は酸性ムコ多糖類を分泌する粘液細胞(M2)である。内腔壁細胞(LC)があり酵素原顆粒を生産する。したがってこの器官は, それ自体の, あるいは相手個体の生殖関係部分での分泌物質生産のための酵素反応に役立つものと思われる。
著者
冨山 清升
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.87-100, 1993-03-31
被引用文献数
2

小笠原諸島父島において, アフリカマイマイAchatina furica(Ferussac)の殻の成長と生殖器形成の様式について観察をおこなった。一般に有肺類に属する陸産貝類は生殖器が形成されて性成熟すると殻の成長が停止し, 殻口外唇部が反転肥厚することが知られている。しかし, 本種では殻口反転はみられない。本種は生殖器が形成された後も3∿8ケ月の間, 殻の成長が継続する。性成熟が完了すると殻の成長は停止し, 時間とともにカルシウム沈着によって殻口外唇部は肥厚する。年齢の若い個体ほど殻口外唇部の厚さは薄いことが経験的に知られているため, 本研究では, 生殖器が形成されている検討個体を, 殻口外唇部の厚さで, 3つの令クラスに機械的にふりわけて比較した。すなわち, 若齢成熟個体(厚さ0.5mm未満), 中間個体(0.5mm以上0.8mm以下), および完全成熟個体(厚さ0.8mmを越える個体)とした。まず, 野外個体で, 殻口外唇部の厚さと殻の成長との関係を検討してみた。その結果, 殻口外唇部の薄い個体は殻の成長が著しく, 殻口外唇部が厚い個体は殻の成長が停止していることがわかった。また, 完全成熟個体とした令クラスはほとんど殻は成長していなかった。殻の成長率と殻口外唇部の厚さは相関があることがわかった。次に加齢に伴う性成熟の状態を比較するために, 若齢成熟個体と完全成熟個体の間で, 生殖器を比較した。その結果, 若齢成熟個体は精子生産のみで卵はほとんど生産しておらず, 完全成熟個体は精子・卵共に生産していることがわかった。しかし, 交尾嚢の比較の結果, 若齢成熟個体・完全成熟個体ともに交尾は行っており, 両者ともに生殖行動には参加していることがわかった。すなわち, 本種は雄性先熟の様式をもつものと推定された。有肺類は卵形成直前にタンパク腺が発達することが知られている。完全成熟個体では, タンパク腺がよく発達した卵形成直前の個体は交尾嚢が重く, よく交尾していることがわかった。本研究の結果, 殻口外唇部の厚さを測定することによって, 各個体の殻成長と性的成熟がある程度推定できることがわかった。
著者
久保 弘文
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.1-7, 1997-04-30

A new species of naticid snail is described from Okinawa Island, East China Sea : Naticarius pumilus n. sp. It is the smallest species found so far in the family Naticidae and has a multisulcate operculum, the outermost spiral rib of which is bevelled and has tile-shaped projections. This species is morphologically different from all of its congeners by shell size, shell color pattern and sculpture of operculum.
著者
加瀬 友喜 バルデス アンヘル
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.233-240, 1997-10-31
被引用文献数
1

The enigmatic Japanese species Bertinia bertinia Jousseaume, 1883 is currently placed within the notaspidean opisthobranchs. However, detailed examinations of the shape, colour and microstructure of the type material, have shown that this name is actually based on the spatula shell layer of the patellogastropod Cellana nigrolineata (Reeve, 1854), of which it is therefore a junior synonym.
著者
高田 宜武
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.145-155, 1997-06-30
参考文献数
23
被引用文献数
2

九州西部の天草の転石地潮間帯において4種のNipponacmea属のカサガイ(コウダカアオガイ・ホソスジアオガイ・クモリアオガイ・アオガイ)について加入, 成長, 生残を調べた。コドラート法による定量採集を16ヵ月定期的に行い, 4種類の殻長サイズヒストグラムを作成して検討した。コウダカアオガイは1月と3月に加入し, 成長は春期に速く夏期は遅い。殻長18 mmまで成長し翌年の5月までにほとんど死亡した。ホソスジアオガイは2月に加入し単調に成長した。10月までの生残は良いが, 10月以降は急に生残が悪くなり, 殻長20ミリに達する3月にはほとんど死亡した。クモリアオガイは12月と3月に加入し, ゆっくり成長し翌年の2月に殻長16ミリに達する。夏期からの死亡は徐々に起こり, 5月までにほとんど死亡した。アオガイは主に春期に加入するが, 以後の解析はコホートの分離が出来なかったので不可能だった。以上のように, 4種のカサガイの加入後の生活史には若干の違いが認められた。
著者
足立 尚子 和田 恵次
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.115-120, 1998-07-31
被引用文献数
1

和歌山県那智勝浦ゆかし潟の潮間帯砂泥地に同所的に生息するウミニナとホソウミニナについて, 潮位と植生に対する分布を調査した。ウミニナは, 高潮位において高密度で出現したのに対し, ホソウミニナは, 低潮線付近において高密度で出現した。塩生植物の出現する場所において, 2種が多く出現した植物の種は異なっていた。室内実験では, ホソウミニナは, ウミニナよりも水のある場所を好む傾向を示した。これは, 野外での2種の潮位に関する分布の違いの結果と一致した。
著者
加瀬 友喜 金城 浩之
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.199-205, 1996-09-30
被引用文献数
1

筆者の一人加瀬は速水(神奈川大学)とともに, 熟練したスキューバダイバーの協力を得て, 南西諸島およびその近海の海底洞窟内の貝類群の調査を行ってきた。これまでの調査で, 薄明あるいは暗黒の海底洞窟内から"生きた化石"種を含む進化生態学的に興味ある貝類群が棲息していることを明かにしてきた(Hayami and Kase, 1992, 1993 ; Kase and Hayami, 1992)。本報告では, 南西諸島の伊江島と下地島の通称"小洞窟"および"中ノ島ホール"とよばれる海底洞窟, またフィリピンのバリカサ島の海底洞窟から得られたムシロガイ科の1種について検討した。この種はフィリピン・ネグロス島のドゥマゲッティからA. Adams (1852)により記載報告されたNassa cinnamomeaに同定される。この種は不完全な唯一の標本で記載されたためか, その後はNassarius (Zeuxis) comptus (A. Adams, 1852)の新参シノニムと見なされていた。海底洞窟から新たに得られた標本を詳細に検討した結果, Nassarius (Zeuxis) comptusとは細長い殻形態を持つこと, 初期の螺層に細かな縦肋を持つこと, 縦張肋様の肥厚した外唇を持つこと, 縫合下に一貫して一本の螺溝を持つこと, 成熟した個体では殻口付近の体層上部に数本の螺脈を持つこと, 殻色は褐色ないしは黒褐色で一本の不明瞭な灰褐色の色帯を持つ点で区別され, 独立の種であると判断される。この種は殻形態の特徴からZeuxis亜属に帰属されるので, Nassarius (Zeuxis) cinnamomeus (A. Adams)となる。この種に対し, 新称カクレヨフバイを提唱した。カクレヨフバイは海底洞窟の入り口付近から暗黒の奥部に生息する。洞窟外の付近の浅海域では未だその生息が確認されていない。しかし, フィリピンのバリカサ島では150 m以深の海底に設置された刺網によって採取されているようで, 海底洞窟以外にも生息している可能性がある。
著者
細見 彬文
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.157-171, 1984-07-15

神戸港に近い2カ所の海岸岸壁からムラサキイガイの個体群標本をその定着直後から個体群が消滅するまで連続採集した。そして, それらの標本の個体数を求め, 全ての個体について年齢査定を行い, コホートごとに湿重量を求めた。それにより次のことがわかった。コンクリート壁面が潮間帯に建設されると最初の年に主年齢群が定着して同年齢組成の個体群が作られる。その年以後そこへ移入してくる新規定着年齢群は最初の年に定着したコホートの定着数に比べ個体数が1桁ないし2桁も少ない。移入年齢群の数は定着期には成貝の個体数又は全体重量に比例する。それは移入年齢群が成貝の足糸のみに付着し, コンクリート壁面には直接定着しないためである。一定した移入年齢群は急速にまびかれる。それは成貝との競争の他にイソガニによる捕食の効果が大きいためと考えられる。本種個体群は次世代を維持することなく一代限りで消滅する。この種はこのような世代の維持が同じ場所でできないことから, たえず新しい住み場所をさがし求めなければならない。
著者
奥谷 喬司 大須賀 馨
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.67-69, 1986-03-31

三宅島付近でアミダコOcythoe tuberculataが, オオサルパTethys vaginaの体腔内に入っている生態が観察された。標本の採集が行われなかったので, 性別は不明であるが, これまでサルパの体内で発見された2例(Jatta 1986, Hardwich 1970)はいずれも雄と報告されている。今回の観察は1984年6月1日三宅島沖で著者の一人(大須賀)が潜水中に行ったもので, オオサルパの色彩, 内臓器官が共に明瞭でない所から, 生体に入るのではなく単に外鞘を利用しているのかもしれない。
著者
竹之内 孝一
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.110-122, 1985-06-10

An account was given of the variations of shell color and the patterns of sculpture of an intertidal common gastropod, Monodonta labio (Linne) from the Japanese Islands. Four color forms were recognized. Darkgreen shell color with red or white dots (Form A) and yellow shell color with dark-red dots (Form B) were common, while light green shell color with red dots (Form C) and yellow shell color with green or red dots (Form D) were rare. Forms A, C and D had smaller number of granules on body whorl and smaller numbers of cords, as compared with Form B of the same size. These differences between Forms A and B were significant at the co-occurring areas, except in Amami Ohshima. They occurred sympatrically in southern coast of Honshu, Shikoku, Kyushu, Okinawa islands and in Hong Kong, southern coast of China. But the difference in habitat was observed between the two forms : Form A occurred mainly on the wave-exposed shore, while Form B on the sheltered shore or the reef-barriered shore. Monodonta labio has been considered, by some workers, to consist of two subspecies, Monodonta labio labio and Monodonta labio confusa. Considering shell characters of these forms, Forms A, C, D and Form B were referred to M. labio confusa and M. labio labio, respectively. But from this study, it is evident that these forms are neither allopatric subspecies nor two extreme variations.
著者
奥谷 喬司
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.57-59, 1994-03-31

テレビ東京「ときめきマリンII」のスタッフのご好意により, 沖縄県慶良間諸島に生息するウコンハネガイCtenoides ales (Finley, 1927)の発光をビデオテープを通じて観察することができた。発光は外套膜縁に沿って走る青白く光る筋が素早く明滅するものである。左右の外套膜縁の閃光状の発光はかならずしも同調しないので, しばしば交叉して稲妻のように見えることもある。従来, 二枚貝綱における発光はツクエガイ科のツクエガイGastrochaena cuneiformisとニオガイ科のヒカリカモメガイPholas dactylusとヒカリニオガイBarnea candidaにおける細胞外発光(発光液の分泌)しか知られていなかった。本種における発光は組織学的研究は行われていないが, 光の強さや筋状の発光部位の移動のす早い速度などからみて, 細胞内自家発光と推察される。このような形式の発光と, それが, ミノガイ科において見られるという事実はおそらく世界最初の発見と思われる。
著者
サルセドーバルガス マリオ・アルハンドロ 奥谷 喬司
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.119-127, 1994-08-31
被引用文献数
1

The two genera with two subgenera each are recognized for the squid family Mastigoteuthidae. The genus Mastigoteuthis contains two subgenera, Mastigoteuthis s. str. and Echinoteuthis. The genus Idioteuthis is here resurected, and it is divisible into two subgenera, Idioteuthis s. str. and Magnoteuthis nov.
著者
瀬川 進 井塚 隆 玉城 世雄 奥谷 喬司
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.101-108, 1993-03-31

1992年5月18日に, 沖縄県石垣島の米原沖約1.5kmのサンゴ礁で囲まれた水深約23mのくぼ地に発達した直径約20mの枝状の群体を形成するミドリイシ類を主体とするサンゴ礁において, アオリイカの産卵群を観察する機会が得られた。産卵群は少なくとも, 最後の観察を行った7月2日まで継続的に観察され, その間の産卵群の個体数は目視によると, 最低約20個体から最高100個体以上であった。産卵群の詳細な観察は1992年5月25日および5月28日にスキューバ潜水により行った。数個体を除いたほとんどのアオリイカは雌雄の対をなしており, 雌雄は同一方向を向いて上下にならんで遊泳していた。卵嚢は死んだ枝状のサンゴの上に発育した生きているサンゴの隙間を通して, 死んだサンゴの枝に産み付けられていた。卵嚢は従来報告されているアオリイカの卵嚢のように, 数十の卵嚢が卵嚢の基部から房状に束ねられて産み付けられるのではなく, 個々の卵嚢が比較的ばらばらにサンゴに付着しており, すでに産み付けられた卵嚢の中央部に付着して産み付けられた卵嚢も観察された。卵嚢中には5∿13個(平均9.2個, 標準偏差1.2個)の卵が1列に並んでいた。アオリイカでは1卵嚢中に10個以上の卵を保有する卵嚢の報告は今までに知られていない。産卵を行っている雌雄に他のアオリイカが近付きすぎた場合に, 番(つがい)を成している雄が近付きすぎた個体に対して独特の体色変化を示す例が観察された。他の個体が番を成している雄の上から近付いた場合は, 雄は雌に近い頭部および腕の部分を褐色にし, 相手に近い外套部を白く浮き立たせた。また他の雄が横から近付きすぎた場合には, 雄は雌に近いほうの体半分を褐色にし, 相手の雄の側面半分を白色に, 背中線を境に左右に異なる体色を示した。このような体色変化はアオリイカでは初めての観察である。従来沖縄に生息するアオリイカは, 漁業者によって「アカイカ」, 「シロイカ」, 「クアイカ」などと異なった名前で呼ばれていながら, 形態的には区別が付けられていなかった。しかし, 今回の観察により産卵生態, 1卵嚢中の卵数の違い等から, 明らかになんらかの形で隔離された複数の異なった個体群の存在が示唆される。